Waddyの主に食わず嫌い日記

Waddyが新しい事をした時にあげる日記

女神とグランマ

2018年4月19日(日付遡ります('◇')ゞ)

 

K氏が友人のインド人夫婦と共に食事に誘ってくれた。

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Hauz Khas VillageにあるCoast Cafe。美味しい南インド料理が食べられる。

 

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店内も素敵で、すぐに気に入ってしまった。

 氏は日本の大手出版社に所属しているが、今はJICAのサポートを得て、インドに「もったいないばあさん」の絵本を広める活動をしている。

 「もったいないばあさん」は真珠まりこさん作の絵本で、日本でもシリーズ累計100万部を突破した人気作だが、

何故この絵本の拡散のプロジェクトにJICAなども絡んでくるのかというと、

 この絵本の題材が物を大切にする心(もったいない)や、4R(リフューズ、リデュース、リユース、リサイクル)の活動に通じるものだからである。

 

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もったいないばあさんの英語/ヒンディー語版。

汚染が酷いインドに於いてこの絵本を読み聞かせていく事で、環境や衛生に対する意識を子供の頃からつけて事態を改善していこう、という狙いだ。

 

一見、洗脳のようにも見えたりするが、インドと日本の根本の思想は実は似通っているところがある。

 

例えば、インドのお正月であるディワリ祭では皆、富と幸運の女神であるラクシュミーを招き入れる為に家中を綺麗にし、ランプに灯を点したりするし、

綺麗な場所には幸運が宿り、汚い場所には不運が宿るという考え方もしっかり根付いている。

 

しかし、人口が多くて昔から分業の制度がある為、自分の家や所有物なら綺麗に保つが、公共の物や他人の物なら他に掃除がする人がいるから、と思ってポイ捨てなどをするのである。(そして、昔はそれらは土に還っていったのである。)

 

なので、これらの意識付けは案外、インドの人にとって原点回帰となるかもしれない。

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'Mottainai!'


「もったいないばあさん」はシリーズとして今後も続いていき、ガンジス川編も作成される予定との事。

 

実は、ちょうど友人夫婦と私の方でも別件の水質汚染問題について話をしていた所で、今日の偶然にいろいろな符合を感じた。

 

 インドではガンジス川の事を ガンガーと呼ぶけれども、ガンガーは同時に、ガンジス川を司どる女神の名前でもある。

 

そしてまた、老女(魔女)とは、(特に西洋などでは、)土着の信仰では土地や豊穣の女神であった存在が、新たにやって来た宗教において、イメージの書き換えをなされたものでもある。

 

 ヒンドゥーの神々は何か目的がある時には「アバターラ(アバター、化身)」となって現れるというが、

もったいないばあさんはガンガーのアバターラとなって我々を使役していくのだろうか。

 

それならそれで、今自分がインドに来ている事も、周りの状況にも、「ちゃんとチェックポイント通過できてますよ。」とエールをもらえたような気になるのだ。

 

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