Waddyの主に食わず嫌い日記

Waddyが新しい事をした時にあげる日記

ワークシェアリングとしてのカースト制度

インド人の元外交官(貿易専門家)に、日本の品物をインドに持ってくる構想を聞いてもらっていた時、「インドから持っていく物も探すように。」と言われた。

 

その時、本当のインドの問題と、ずっと言われている「インド巨大市場」という煽り文句についての違和感がクリアになった気がした。

 

インド市場のストロングポイントとしてよく労働人口の増加などが挙げられており、

確かに、富裕層は言うまでもなく、都市部の大企業勤務の人などの所得の増加で、高級品や嗜好品への購買力がどんどん高まってきている。

 

しかし、それはただの氷山の一角である。

 

 まあ、氷山の一角と云っても日本の総人口ぐらいはすっぽりと収まってしまう規模だから、文字通り外側の人として接するつもりであれば、そこだけを相手にするのは賢明かもしれない。

 

しかし、肝心の10倍ぐらいある氷山の本体はというと、1人で出来るような仕事でも複数人でシェアして毎日を凌いでいる状況である。

(もしくは使い捨てである。参考文献→JILAF|2017年 インドの労働事情(人物招聘事業) )

 

原因は違えども、新しい場所(外部)への活路を見出さないと食べていけないのは、日本もインドも同じなんだと思った。

 

そして、この分業制というのはカースト制度によるものだが、殆どの人はこの足かせがあるから豊かになれないと思っている。

 

しかし、世界の各地に存在した似たような差別(差別された職業の種類や理由がほぼ似通ってる事から構造は同じだと推測する)を見るに、

カースト制度の始まりは、公衆衛生の観点からの隔離といった、一部を犠牲にしてでも集団を生き延びさせようとする知恵である。

 

 もちろん、現在では一部の人を生贄にする事は許されない事だし、彼らの尊厳の回復は一刻も早く完遂されるべきである。

 

しかし、現在多くの人が、これらの事やイギリス統治下での悪印象から、まるでアレルギー反応のように「カースト制度は邪悪」という所で思考を止めてしまっていて、

叡智としてのカースト制度の活用までをも拒否している事が残念に思われる。

 

 果たして、13億人を巻き込んで数少ないポストを争うのが「善良」なのだろうか?

 

そもそも、現在「富裕者のシンボル」となっている職業でも、もともとは同じ賤業扱いだったものもある。

 

「穢れ」とされながらも結局は必要不可欠であったり、一度に大多数に影響を及ぼす事のできる性質から、徐々にパワーバランスが逆転され今に至るのだ。

 

職業選択の自由についても、マイナスイメージがない職業についてはインド以外の国でも特に問題がなく継続されている事もあるし、

工芸品などでは継続されてきた事によって技量が上がり、それによってステイタスが上がったり、全く関係のない所からの志願者が出てきたりする。

 

つまり、問題なのは「嫌な職業を強制されている」事ではなくて「それが嫌な職業だとされている事」なのである。

 

そして医療や科学技術が発展した現代では、そのイメージの払拭は雇用の安定やサラリーの増加によって実現可能だと思う。

 

 いずれにせよ、「カースト制度の問題」を解決していくには人々のマインドセットを変えていく必要があるが、

 

カースト制度に細かく細かく職を割っていく特徴が入っているのは、「独り占めするより、皆で分けよう。」というある意味、本来のインドらしい思想でもあるように思える。

 

今後、さらなる人口の増加が避けられない限り、人権の問題だけで忌避するのでなく、ワークシェアリングとしてのカースト制度を健全化していく事が肝要だと思うのである。

 

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物の値段

2018年5月15日

 

インドに日本の超有名企業が進出する(正確には数年まえからずっと話があったのが、今回いよいよ実現するか?という事らしい)という事で、在印邦人の中でも話題になっている。

 

それは、日本に行かなくても手に入れられるかも!という消費者目線もあれば、インド進出のビジネスモデルとして観察したい、という目線もある。

 

小売業に対する厳しい外資規制の(徐々にではあるが)緩和という流れを受けて、ちらほら有名企業が進出が始まった、というので注目が高いのである。

 

そして観察者の一番注目するところは、どういった層をターゲットにするのか、という点である。

インドは貧富の差が激しく、しかも数としてはまだまだ貧しい人の方が圧倒的に多いので、どこに狙いをつけるか、というのは最重要ポイントなのである。

 

しかし、現状、戦略を練りすぎて空回りをしているかのように思える時がある。

 

例えていうなら、

ジミーチュウの靴を、「(他の国と同じ階層である)ターゲット層の平均可処分所得がこれこれなんで、安価モデルを作ってこの値段で売ります!」

とか、

 

そうかと思えば、「品質に定評がある日本製!!メイドインジャパン!!!の中野の都昆布だから高く売れます!!」(←お土産に頂いて手元にあったので例に使っただけです(;´Д`))

とか。

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もう食べちゃったけど、他にグミとかチロルチョコとかもらった!!!

数字で表されるデータに頼りすぎで、「物を媒介として見る」という事がないのである。

 

なんでジミーチュウの靴に憧れるのか、というとデザインや機能がどうこういうより、まずは「ダイアナ妃とかセレブリティが履いていたから。」からである。

 

同じ靴を持つ、という事でロイヤルファミリーやセレブリティの世界と僅かでも繋がった気分になるのだ。

 

その気持ちの源は、リッチになりたい、優雅な生活がしたい、という願いである。

ハイブランドの化粧品が高くても売れるのは、(悪い意味ではなく、生物の本能からくる)異性へのアピールへの期待である。

 

なんて浅はかな、と思う人もいるかもしれないが、

なりたい状態の真似(擬態)をする、という事は古来の祈祷や呪術の中でもふんだんにみられる事であり、

(うろ覚えだが、祖父江孝男氏の著書でみた文化人類学入門(増補改訂版)|新書|中央公論新社

 一種の人間の習性なんだと思う。

 

そうやって、輝かしい自分を想像できるという事がパワーというかエネルギーなのであり、

その価値を、同じくエネルギーの媒介であるお金と交換という事で商談が成立するのである。

 

従って、どんなに高機能な商品でも「媒介」としての価値がない品物については、その物質のみに見合った値段をつけないと売れないだろう。

 

数字にばかり向き合ってないで、ちょっとは乙女ゴコロを勉強するのが、成功への近道なのである。

 

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女神とグランマ

2018年4月19日(日付遡ります('◇')ゞ)

 

K氏が友人のインド人夫婦と共に食事に誘ってくれた。

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Hauz Khas VillageにあるCoast Cafe。美味しい南インド料理が食べられる。

 

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店内も素敵で、すぐに気に入ってしまった。

 氏は日本の大手出版社に所属しているが、今はJICAのサポートを得て、インドに「もったいないばあさん」の絵本を広める活動をしている。

 「もったいないばあさん」は真珠まりこさん作の絵本で、日本でもシリーズ累計100万部を突破した人気作だが、

何故この絵本の拡散のプロジェクトにJICAなども絡んでくるのかというと、

 この絵本の題材が物を大切にする心(もったいない)や、4R(リフューズ、リデュース、リユース、リサイクル)の活動に通じるものだからである。

 

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もったいないばあさんの英語/ヒンディー語版。

汚染が酷いインドに於いてこの絵本を読み聞かせていく事で、環境や衛生に対する意識を子供の頃からつけて事態を改善していこう、という狙いだ。

 

一見、洗脳のようにも見えたりするが、インドと日本の根本の思想は実は似通っているところがある。

 

例えば、インドのお正月であるディワリ祭では皆、富と幸運の女神であるラクシュミーを招き入れる為に家中を綺麗にし、ランプに灯を点したりするし、

綺麗な場所には幸運が宿り、汚い場所には不運が宿るという考え方もしっかり根付いている。

 

しかし、人口が多くて昔から分業の制度がある為、自分の家や所有物なら綺麗に保つが、公共の物や他人の物なら他に掃除がする人がいるから、と思ってポイ捨てなどをするのである。(そして、昔はそれらは土に還っていったのである。)

 

なので、これらの意識付けは案外、インドの人にとって原点回帰となるかもしれない。

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'Mottainai!'


「もったいないばあさん」はシリーズとして今後も続いていき、ガンジス川編も作成される予定との事。

 

実は、ちょうど友人夫婦と私の方でも別件の水質汚染問題について話をしていた所で、今日の偶然にいろいろな符合を感じた。

 

 インドではガンジス川の事を ガンガーと呼ぶけれども、ガンガーは同時に、ガンジス川を司どる女神の名前でもある。

 

そしてまた、老女(魔女)とは、(特に西洋などでは、)土着の信仰では土地や豊穣の女神であった存在が、新たにやって来た宗教において、イメージの書き換えをなされたものでもある。

 

 ヒンドゥーの神々は何か目的がある時には「アバターラ(アバター、化身)」となって現れるというが、

もったいないばあさんはガンガーのアバターラとなって我々を使役していくのだろうか。

 

それならそれで、今自分がインドに来ている事も、周りの状況にも、「ちゃんとチェックポイント通過できてますよ。」とエールをもらえたような気になるのだ。

 

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OTAKUの種類

2018年4月26日

 

インドで暮らしていて面白いな、と思うのは、昔に止めてしまった事や願望だけで終わっていた事をまた再開してしまう事が多い、という事である。

 

娯楽が少ない分、男性も女性も大人も子供も、スポーツや音楽や芸術のサークルに入ったりして「部活動」の続きをしている人も少なくなく、

時折、過去に残してきた伏線を回収しているような気分になる。カルマの清算?

 

私も漫画を読むのはもう長い間止めてしまってたが、ここへきて最近、マンガ・アニメ・ゲームおたくのインド人友人が増えた。

 

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左がRen 、中央がLehri 、右が紹介してくれたS氏


インド最大手のEコマース企業を退職し、その後独立したLehriは生粋の漫画オタクで、新旧を問わず知っているタイトルの多さと知識の深さには、

日本人であるだけでアニメやゲームの話題で優位に立てるような時代では既にない事をひしひしと実感する。

 

 3DデザイナーのRenはゲーム好きだが、操作性とビジュアル命でRPGにはあまり興味がない。

日本からのお土産の希望には「刀!(もしくはクナイ)」と答える強者である。

ちなみに、インドでのドラクエ知名度は無いに等しい。Renがいうには、長いストーリーを楽しむゲームはインド人には向かないのだそうだ(^^;)

 

 

また、2月にはデリーで行われたコミコンインディアのコスプレ決勝戦にも行った。

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優勝者のコスプレ(公式サイトから)。ちゃんと自分の身長に合わせて計算し、3Dプリンタを駆使してパーツを作るのだそうだ。。

 

ファイナリストは10人(うち女性が2人)。

全員が全員、自分の身長を超える大掛かりで派手な衣装(?)で、そのキャラを知らなくても十分見ごたえがある。

 

壇上で彼らが語る内容は、素材や工夫を凝らした点、また今後の課題である軽量化や動作性能の改良についてが大半で、

その姿はコスプレイヤー(お気に入りのキャラの扮装をしたい人)というより、もはやモノ作りの人である。

 

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女性のファイナリスト。髪の毛用のPVC素材について熱く語ってたのが印象的。

 

 もちろんコスプレだから、今は外見の再現だけなのだが、カッコいいと思った物を曲りなりにでも作り上げてしまうパワーは、

 

昔、ピカピカの輸入車や建物みたいな大きさのコンピュータに憧れて、日本の物づくりの黄金期を築いたものと同じなのではないか、と思うのだ。

 

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ガンダム赤い彗星)もいたよ!

 昨今日本でも、アニメやゲームを「日本が誇るポップカルチャー」として世界に発信しようとしているが、

 

「アニメ好き」「ゲーム好き」の中には、もちろん、真にそれらが大好きな子達もたくさんいるが、

アニメやゲームのキャラの造形の中に最先端や次世代のにおいを嗅ぎ取って、創造のインスピレーションが沸いているだけ、という子達もいるだろう。

 

そういう子達に「日本はマンガの生みの国で~」と言ったところで、意味はあまり無いと思う。

 

入口はポップカルチャーだけど、そこから研究機関や製造の企業に繋がるルートがあって、本物のロボットや次世代のアイテムが造れるよ!といった仕組みなどがあれば、お互いハッピーなのではないか、と思う。

そしてまた、モノづくりの伏線を回収していって欲しい。

 

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ハニトラの効果のほど

2018年4月21日

 

インドでは 3月の頭からぐんぐんと気温が上昇し(最近は37℃付近、来週からは40℃越えらしい)、

その急激な変化に対応できず、気付けばブログも50日間放置。。_(:3 」∠)_

 

ブログ放置中、新しく知った事もたくさんあるけど、書くのに頭が追い付かないので、今、日本を騒がせてる?記事を見て思った事を少し。

 

 現在、財務事務次官が女性報道記者に対して、セクハラを働いた!とか、いや、それは女性の方のハニトラ(ハニートラップ)だ!とかいう論争が起こっている。

 

そしてその中に、「次官は記者の質問をはぐらかす為に下ネタを用いたのではないか」というのがあって、それは一理あるかも、と思う。(注:個人の感想です。)

 

インドでも日本人同士で、あるいはインドや他の国の人とも、プライベートからビジネス目的まで頻繁に会食などが行われているが、

 

今まで見てきた中では、男性が真剣な時は「女」性なんて眼中にない。

 

絶対に繋いでいきたいキーパーソンがその場にいればそこに神経が集中して、女の子にちょっかいを出してる余裕なんてないのである。

 

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国の登録有形文化財である六三園の玄関

以前に古いお屋敷を改造した某和食チェーン店(もとは料亭だった)でバイトをしていた時も同様で、

会合の重要度と「女」への関心度はきれいに反比例する。

 

レストランでは時折、給仕のプロとしてコンパニオンさんが派遣されてきたが、

重要な接待とかに呼ばれるランク(!)の高いコンパニオンさんは一言も発さず、ただ静々とお酒や料理を出したりするだけだし、(バイトからすると手伝いが増えて大変ラクだったが。。)

雇った側や客側にしても彼女らには一瞥も与えず、お互いの話に没頭している有様で、

彼女らはもともと「サーブ中にはお酒や食事に口をつけない。」という教育がなされてるようだったが、そもそもそんな隙はなかった。。

 

一方、男所帯の職場の慰労会などに呼ばれる普通ランクのコンパニオンさんは、一緒に食べ物やお酒を摂って会を盛り上げるのが役割のようだった。(←もちろん普通のレストランなので妙な事などはしない(^^;))

 

ただの適材適所だし、そもそも業務の事なので彼女らの人格等には関係がない事なのだけれども、

当時、このランクの分けられ方が腑に落ちたような落ちないような、と思ったものだ。。

 

 話を戻すと、何か弱みを握って脅迫するとかならともかく、相手に「女の子」を気に入らせて情報をもらおう程度のハニトラであれば、その効果と効率のほどは甚だ疑問である。

 

もし万が一、そんな事を考えている上司がいたなら、ゲストは他にまともに話が出来る相手がいなかった、という点において、まずは相手の退屈を心配するレベルである。

 

同時に、もし

「周りのオッサンは鼻の下を伸ばして若い女性と飲みたがっててウザい。」とか

「女の中にもそういうのに軽々しく乗る奴がいてウザい。」とか

を思う女性がいたら、残念ながらその女性は自分がその程度の場にしか呼ばれた事がない、という事なのである。

 

 現時点でキーパーソンではない(←それが普通である)コムスメの場合、逆に相手に警戒されにくいという利点があるので、

「誘われて悪い気もしないし暇なので参加してもいいかな。」ぐらいの人をいろいろ引っ張ってきて、

「実はめっちゃ有意義な会だった」に仕立て上げるというか、アレンジを行っていくのが腕の見せ所である。

 

  因みに、個人的な観察によれば、男性は会話中に思わぬところから突然有益情報が出てきた時、椅子でもソファでもピョコンと座りなおす事が多い。

そして顔に「お!さっそく明日にでも確認して試してみよ!(ホクホク(*^^*))」と書いてある笑

 

そんなピョコピョコをみてほくそ笑むのが、コムスメホステス(女性幹事の意ね(^^;))の醍醐味なのである。

 

 

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映画と人種とプロパガンダ 

2018年2月19日

 

インド人の友人夫婦からお誘いがあり、サケットセレクトシティウォーク 内にある映画館に「ブラックパンサー」を観に行った。

 

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画像は実際の劇場に似たものを拝借。

 

ブラックパンサー」は、マーベル・コミックの実写化映画の最新作で、

 

高度なテクノロジーと特殊な資源を有する「ワカンダ」という国に即位する、新国王ティ・チャラ(ブラックパンサー)の物語である。詳細はこちら→ ブラックパンサー (映画) - Wikipedia

 

映画はIMAXシアターで上映され、広くて綺麗で明るい、映画館というよりはコンサートホールにいるような風情の中、

ゆったりとした革張りのシートに沈み込みながら、

最新のVFXや音響、華麗なアクションを存分に堪能し、

「やはり、こういった映画は新しい内に、映画館で観るべき!!」

と思っていたころ、

 

誘ってくれたインド人友人の観ているものはこんな感じだった。。

 

注意:後半ネタばれになっている箇所があります!!

blogs.timesofindia.indiatimes.com

 

 ネタばれにならない所から少しピックアップすると、

 

・遥かに進んだテクノロジーと特殊な力を持つ資源に恵まれた「架空の」都市、ワカンダがアフリカ大陸の内部に隠されている、という所から、

「もし」制圧や植民地化がなければ、アフリカの国々はどういった発展を遂げていただろうか、という事。

 

・高度に進んで、豊かなワカンダにおいて、自国の治安や富を守るために排他的な行動を見せる部分が、現実の世界で起こっている問題にオーバーラップしている事。

 

・「架空の都市」ワカンダでの、テクノロジー(近代化)と伝統的魔術(土着の文化、民族の伝統)との結びつきについて。

 

・メジャー大作の映画での、アフリカ系のキャスティングについて。

 

などなど。

 

 …ふと思いだすのは、2001年に公開された「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」という映画だ。

 

eiga.com

 当時、私はアメリカでホームステイしていたが、9月11日に同時多発テロ事件が起きた。

その後、毎日ニュースで流れるカッコつきの‘’世論‘’では

「テロリストに(および、それらが潜んでいる地域に)報復すべき」の向きが強く、

映画やドラマの中でもヒーローや官軍が

「今こそ平和の為に立ち上がり、共に戦おう!」と演説するシーンがたくさんあった。

 

 そんな中、この映画は「戦うのではなく、結束しよう」ということを、

さっぱりと、それでいて力強く伝えている素晴らしい内容で、

 

とりわけ、劇中に強烈に美しく、セリフもないのに力強いメッセージを放ってくる一場面があり、それがとても印象に残っている。

 

 ただしそれを理解するには、登場人物の関係から、この一家が人種の坩堝たるアメリカ合衆国の比喩だ、という事に気づかなくてはならない。

 

父親:ユダヤ系白人、法律家、ワンマン、頑固、家族から煙たがられている

母親:イタリア系移民、考古学者

長男:ビジネスの天才、2児の父親(離婚)、アディダスジャージ着用

長女:天才戯曲家、養女、バイセクシャル、離婚と再婚を繰り返す

次男:天才テニスプレイヤー、姉に片思い

執事:インド系

会計士:アフリカ系、母親に求婚中

隣人:陽気で楽しい友人だが、ちょくちょくトラブルを持ち込んでくる

 

初見時、なぜこの映画が絶賛されたのかが分からなかった。

そして、日本でのこの映画に対するレビューも、

大半は「おしゃれサブカル(を狙って失敗した)映画」という内容だった。

 

人種問題やマイノリティ志向についてピンとくる、つまり、いつも頭の片隅にある、というのは多民族国家で生まれて育って身につけたセンスの賜物で、大半の日本人には難しい事だと思う。(インドも本質的には多民族国家だし。)

 

しかし、常時そういう意識がある、という事は、それに対してスマートに対処できる術があるという事だ。

 

差別や迫害といった大きなことでなくても、日常の何気ない会話や振る舞いの中にも、バックボーンが違えば誤解を生んでしまいかねない事はたくさんあり、

最低限のエチケットとして気を遣うべきポイントがある事を、多民族国家で育った人は弁えている。

 

 洋の東西を問わず、歴史的にプロパガンダに使われやすかった映画という媒体においても、

昨今では、ヒーロー同志が自分の正義を通す為やむなく対立し、戦いを続けていく事に苦悩したり、

ヴィランと呼ばれる悪役のキャラに厚みをもたせて人気を博したり、

今度は多様性を宣伝する方向に動いている。

 

今は映画を通して、グローバル化の感覚を身につける事が出来る、絶好の時なのかもしれない。

 

 

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インドで鍼灸(+美容鍼体験)

2018年1月28日 

 

最近、周りの異常に若々しくエネルギッシュな人達を見るにつけ、

 「人間、上手くやると老化しないのでは?」

 という疑いが強まってきている。

 

 …という訳で、にわかに美容熱が高まり、インドでも何かないかなあ、と地域情報誌をめくっていると、

 

「ありあけ堂鍼灸治療院 in India  https://www.ariake-do.com/ 」のページを発見。

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今まで縁がなかったものにトライしてみようと思えるのがブログを始めて良かった点だ。

 

 最近、顔が疲れて困っており、顔に行う美容鍼も気になりつつも、初回なので、

◇初診カウンセリングと

◇全身はり灸マッサージ治療(75分)

 をする事にした。(大は小を兼ねる戦法?)

 

カウンセリングは、五行色体表を基に行われる。

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五行色体表。 画像は https://ameblo.jp/coco321co/entry-12227434982.html さんのブログから拝借しました。

 ありあけ堂で使う五行色体表も、上の画像に近いイラスト入りの表で分かりやすく、一目みて自分のタイプが分かるわけだが、

 

さすが鍼灸師の方は、素人目にはバラバラに見えるこのグループ分けの理由をすべて説明してくれた。

 

やはり人間は、近代化した現在でも(気候なども含む)自然の影響を絶えず受けており、その結果が肉体にも気質にも表れてくる。

 

旬の食べ物は、そういった自然の影響と人間のバランスを上手く取ってくれるものだったが、

最近は一年中同じ食べ物が出回っている為、健康に良いと思って摂った物が中医学の観点からすると悪影響を及ぼす物もあるのだそうだ。

 

カウンセリングの内容の殆どは、食べ物に関してと、あとは温度(冷えなどについて)に関しての事だった。

 

テクニックや効用とかではなく、

 

自然に逆らわない事、自然に沿う事がアンチエイジングという事であり、

それが鍼灸の効果なのだ。字面にすると変だけど。

 

その後は、脈と舌の様子でも五行を診断してくれた。

 

 

 今回のコースでは、実際の鍼を打つ前に指圧マッサージもあって、それだけでも十分にリラックス出来たが、

 

いよいよ鍼が始まると、トトトトと小気味良く打ち込まれていくのが分かった。痛みはないので、逆に変な感じだ。

 

場所によって、ドーンと響いてくる所がある。鍼は別にダイレクトに血管などに刺してる訳ではないのだが、そこから、滞っていた流れがドッと動きだすのが分かる。

 

ヨガを初めてやった時は、「体の末端までに酸素を送り込んであげる。」というイメージだったが、鍼灸は水(血液)を流してあげるイメージ。

 

 そして、お灸は熱かった。笑

 

2018年2月15日

 

ラッキーな事に美容鍼のモニターの募集があるという事で、さっそく応募し、施術を受けてきた。

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美容鍼に使われる鍼。

最初にごく軽くマッサージをしながら、肌の状態(やツボのありか?)をみてもらうのだが、

「お腹が弱い方ですか?」

と訊かれ、ギクリとする。

 

お腹は丈夫な方だが、ここ2週間ほど胃腸を壊しているのだ。

肌に全部出ているらしい。


鍼は顔の半面ずつ打っていくのだが、すでに最中から血が活発に回りだし、顔がぐーっと上がっていくのが分かる。

 

なんだか、グダグダしてた子分達が怖い親方に一喝されて、慌てて持ち場に戻っていくような感じで(どんなイメージ(^^;))

 

皆(?)が一斉に元来の場所に戻っていく。

 

そして、元来の場所というのは脳がイメージしてた場所よりももっと上の方にある。

 フェイスラインが明らかに上がって、その効果の大きさと早さにびっくりしてしまった。

 

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施術後は、アロマの香りのおしぼりとヤクルトを出してもらえる。

 

10代や20代前半の頃は、各ブランドが作り出すイメージに憧れて、自分以上のものになろうとして化粧品を買っていたところがあったが、(それはそれで楽しかった、と思う。)

 

今は、自分の100%の状態があって、そこから損なわれたものを補ったり、修理してやる事が美容だという事が分かる。

 

そういった修復は本来は、何を食べるかとか、どのように寝るかとか、あるいはどういった趣味を行うかとか、でなされていて、

 

全然老けずにいつも元気な人は、才能だか訓練だかで、パッと元の位置に戻れるのだと思うが、

 

そういう訳にはいかない自分の場合は、ガイドとして上手に鍼灸を取り入れてあげたいと思う。

 

とりあえず、すぐに効果が見て取れて、気分も嬉しくなる美容鍼をまたリピートしたい。

 

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